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なぜ売っているものをわざわざ作るの?」

これだけたくさんの靴が店頭にもネット上にもうこれ以上作る?疑問になる程時代に、わざわざ手間をかけてどうして既に売っているの靴を自分の手で作るのか。   時間がかかる。 なんならお金も買うよりかかる。   それでも「自分で使うものを自分で作りたい」その理由は何なのか、を整理してみました。   1.「良いものの凄さがわかる。」 自分で作ってみると、身の回りにある全ての「誰かが作ったもの」の凄さに感動と感謝を感じるようになります。 どれだけ工夫され、考えられ、実現するために途方のない努力が行われているかが感じ取ることができます。   なかなか目に見えないですが、経験を技術の積み重ねの上に出来上がっているものの価値が分かります。 Loper Shoesは、売っている靴くらい履き心地がよく、クオリティが高くなることを目指してデザインされ構築されていますが、 絶対に熟練の職人さんの技で作られたものには敵いません。 でもそれでいいんです。それがいいんじゃないかとすら思います。     2.「楽しい。」 これはもう人間が太古から長い間生命脈々と続けていく中で、深くDNAに刻み込まれた本能なのではないかと思うくらい、 ものを作っている人の横顔は輝いています。 そして完成した瞬間の笑顔は素敵です。 ものづくりには脳を幸福にするアドレナリンが出るのではないでしょうか? できないと思っていたことができるようになる。 そしてそれを履いて外に出かけることができる。 自己肯定感爆あがり体験だと思います。   3「仕組みを知っているから、直せるし、進化させていける。」 大人になって、世の中を知れば知るほど、知らない人は損するし、知っている人は得をする。そんなふうに感じることが多いですよね。 誰かにとってはすごく簡単なことでも、誰かにとってはすごく難しいことがあり、金銭を交換してやってもらったり、やってあげたり そんなふうに世の中は成り立っているのだと思います。 大体の固定概念は親や家庭環境で作られていて、大体のことは「みんなこうだから」「そう言うもの」と言うふうに思考停止して 何も考えないままお金を使って解決してしまう。 そのくらい、みんな忙しいのかもしれないし、それはそれで正解なのかもしれない。 仕組みを知ると言うことは時間がかかるし、手間がかかる。でも自分で一度作ってみると、修理が自分でできるようになるし、 なんならちょっと気分転換に色を変えたり素材を変えたり。 よくするために工夫を凝らして自分なりに進化することができる。 その進化は明らかに毎日がより豊かで幸福なものになる第一歩なのではないかと思っている。            

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自分の足にぴったりのパターンを作る方法

大量生産の靴は、平均的な足型(ラスト)をもとに作られているため、自分の足にぴったり合う靴を見つけるのは難しいのが現状です。 LOPERでは、靴のアッパーを作る段階で、自分の足の形に合わせてパターンを簡単に調整することができるため、よりフィット感の高い、自分だけの靴を作ることが可能になります。 素材の厚みについて 柔らかい素材を使用する場合は、約2mm程度の厚みを目安にしてください。 一方、硬めの素材を使用する場合は、約1.5mm程度の厚みが適しています。   革の裁断方向について 動物の革には、伸びやすい方向と伸びにくい方向があります。歩いているうちに革が伸びすぎると歩きにくくなってしまうため、図のように、伸びにくい方向を意識して革を裁断しましょう。   素材の裏処理について 通常の革靴では裏地を貼るのが一般的ですが、LOPERの靴は一枚革で作られているため、Loperで販売、使用している革は、革の厚みを適切に調整し、裏面にも処理を施しています。 裏処理がされていない革を使用する場合は、トコノールなどを使って、裏面の繊維(モケモケした部分)をあらかじめ押さえておくことで、仕上がりのクオリティが格段に向上します。     サイズ感について 出来上がったばかりの靴は、「ぴったり」あるいは「少し小さいかも?」と感じるくらいのサイズ感で作るのがおすすめです。履いていくうちに革が少しずつ伸びて、自分の足にちょうどよくフィットしていきます。 足にやさしそうだからと柔らかい革を選びたくなる方も多いですが、革が伸びすぎると、かえって歩きづらさの原因になってしまうこともあります。 外反母趾や巻き爪など、足にお悩みがある方を除いては、ある程度しっかりとした革を選ぶのがおすすめです。最初は少し硬く感じるかもしれませんが、自分の足でじっくり育てていくことで、長く、たくさん履ける一足になります。   ソールの選び方 靴を脱いで、素足または靴下の状態でソールの上に足を乗せてみてください。 Derby、Macalon、Plainなど、つま先部分があまり立体的でないデザインの靴は、かかとの位置をソールに合わせたときに、つま先に1.5〜2cmほどの余裕があるサイズが、足に合った適切なサイズです。 一方で、SneakersやLoafersは、内部構造がやや異なるため、同じサイズ表記でも実際には少し大きめに感じることがあります。これらのタイプは、通常より1サイズ下を目安に選ぶのがおすすめです。    型紙を調整する際に、甲パーツ、かかとパーツをそれぞれの足に合わせて選んでいきます。 フィッティングについて   Derby、Macalon、Plain、Sneaker-Aは、すべて同じサイズ感で設計されています。 一方で、Sneakers、Hi Top、Loaferは、構造の違いにより、上記モデルとはサイズ感が若干異なる場合があります。 そのため、これらのモデルをご検討のお客様には、モデルごとに、試着用のサンプルをご用意いただくことをおすすめします。       甲パーツ   かかとパーツ     甲高さんの場合 甲が高い方は、靴を選ぶ際にどうしても甲の高さに合わせてサイズを選びがちです。その結果、写真のように、つま先部分が余りすぎてしまうことがあります。 つま先に余裕がありすぎると、歩きにくくなるだけでなく、靴全体が大きく見えてしまい、バランスが悪くなることもあります。 そこでLOPERでは、ソールをサイズ(足の長さ)に合わせて選んだ上で、アッパー(甲部分)のパターンを調整することで、足に合った美しいシルエットの靴を仕立てることができます。     たとえば、ソールは37/38サイズが合っているのに、実際に履いてみると39サイズがぴったりという場合があります。   このような場合は、足の長さ(ソールサイズ)は38に合わせ、甲の高さやボリュームに合わせて甲の型紙を39に広げることで、足にフィットした靴に調整することができます。 具体的には、38と39の甲の型紙を用意し、実際の足に合うバランスで組み合わせて使用します。 38の型紙の真ん中を図のように切り開きます。     39の横幅に合わせて開き、     テープで固定します。   かかとの部分の型紙   甲のパターンを切り開いて調整した場合は、その分、羽根のパーツも同じように広げておくのがポイントです。そうすることで、完成後に甲の部分が必要以上に開きすぎず、美しいバランスの靴に仕上がります。     甲が高く、踵が小さい方への調整について   時々、甲は高いために広げる必要がある一方で、踵には余裕がありすぎるため、サイズを小さくしたほうが良いという足の方がいらっしゃいます。 そのような場合は、踵部分のサイズを小さく(または必要に応じて大きく)調整し、あわせて羽根のパターンも調整することで、全体のバランスが取れたフィット感の良い靴に仕上げることができます。   パターンの組み替えについて Derbyは、甲部分と踵部分が離れている構造ですが、PlainやMacalonなどの靴は通常それらが離れていません。しかし、点線で切り取ることで簡単にパーツを分けて組み替えることができるため、これらのデザインもDerbyと同様の方法で調整が可能です。 この方法により、異なるデザイン間でも、同じ調整手法を応用してフィット感を向上させることができます。   甲低さんの場合 甲低の方は、足の長さに合わせてソールサイズを選ぶと、アッパー(甲の部分)がブカブカになってしまうことがよくあります。       履いた状態は、こんな感じ。   甲低さんは、ソールのサイズのサンプルを履くと、かかとがぶかぶかで甲の部分にも余裕がありすぎることがあります。 一方で、一つ小さいサイズを履くと、アッパーはぴったりでも、つま先が当たって痛くなってしまいます。 このような場合は、かかとのパーツを一つ小さいサイズのものに変更し、 甲のパーツは、甲高の方とは逆に、ワンサイズ小さい型紙に合わせて幅を狭めることで調整していきます。   このくらいまで、切り、一つ下のサイズに合わせて、型紙を縮めます。     テープで固定して、完成です。     部分的なフィット感の調整について 甲の部分はぴったりだけれど、かかとが大きく感じる場合は、かかとのみを調整しましょう。 かかとはぴったりだけれど、甲が大きい場合は、甲のみの調整をおすすめします。       わからないこと、ご意見などあれば、お気軽にお聞かせくださいね。          

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Loper Workshop@FabCafe Tokyo

3/23・24日に渋谷のFabCafe TokyoでLoperのワークショップを行いました。靴を作るのは初めてという人がほとんどでしたが、2日間で20名のお客様にお越しいただき大盛況のうちに終わりました。ご参加いただきありがとうございます。https://vimeo.com/326369362最初は本当に作れるかな?私不器用だからという方もいましたが、始まってみるとサクサク進んで終始集中して黙々と作業する姿はカッコよかったです。。徐々に平面から立体になって靴のカタチが出来て行くに連れてワクワクはやはりたまりませんね。より自由でオリジナリティのある作品を仕上げていただきたく、レザーの他PVCやパンチングレザー、マイクロファイバーなど好きな素材から選べる設定にしました。完成して満足した表情で笑顔で帰宅する皆さんの笑顔を見れて、こちらも感動の多いワークショップでした。これからも様々な人の表現や個性、笑顔に出会うため、引き続きLoperワークショップを日本全国で開催していきます。

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思い入れのあるレザージャケットをリメイクして靴作り

今回は「靴作り」をしたことがないスタッフが古着を解体し「生地」として使用しオリジナルのシューズを作りました。   10年ほど前に購入。80から90年代のレザージャケットは、「積極的に着たい!」と思えることが少なくなりました。しかしながらまだまだ着れないこともないし、思い入れもあり処分に迷いながら保管されていたジャケットを「靴の生地」として生まれ変わらせようと思いたちました。フリーパターンを紙に印刷、カットして、生地にパターンを書く工程 今回使用したLOPER(ローパー)はDerby(ダービー)というデザインです。(フリーダウンロードできます。)ダウンロードしたパターンをカットして穴を開けて繋げて片足で4パーツ(全8パーツ)作ります。そのまま別の生地を使ってもオリジナルの靴が出来上がりますが、せっかく「古着」のレザージャケットを使用するのでジャケットのディテールを使用してパターンをカットすることにしました。カットと穴あけ工程パターンをカットして 打ち抜きポンチや穴あけパンチプライヤーなど使用して糸を通す場所に穴を開けて行きます。カットしたパーツ アシメントリーなデザインにしたので左右のパーツを間違える心配が減りました。ファースナー部分やタックがある場所、肩のエポーレット部分を使用しデザインの一部として利用しました。仮止めと縫製テープで形を整えながら仮止めして行きます。 かかと部分の縫製から始まり、二本の針で交互に縫ってサドルステッチという方法を使います。レザークラフトの経験もないですが、とても簡単な縫製方法だと思いました。完成!靴紐をつけてあっという間に完成しました。約4時間程度でしょうか。生地を変えるだけでオリジナルのアッパーが作れるのがローパーの魅力ですが。古着のレザーを使うことでさらにオリジナリティが高まったような気がします。古着のレザーを使い靴づくりをする上での改善点古着を解体して→生地として使うという行為はとても楽しく、以前着ていた服が徐々に姿を変え、新しい価値が生まれていく工程がとても愛おしく思えました。かなり使用されたレザージャケットだったのでとても柔らかく、履きやすいがフィット感に欠けていたので、本来はもう少ししっかりとしたレザーを使う方が靴作りには適しているかもしれません。。また、積極的にジャケットのディテールを使用したため、縫い代など重なっている部分は厚くなりすぎてごわついてしまったということと、切り替え部分の本縫いミシンががほつれてしまったところもあったので、注意が必要だと思いました。また、普通の生地ではなく古着の生地が切り替割っている部分を使うことで、靴としての「面白さ」は出ましたがパターンが崩れてしまってしっかり形にならない部分もありましたのでここも改善点としてあげておきます。何はともあれとても楽しい靴づくりとリメイク体験でした。ローパーキットの購入はこちら

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